カーボン化しただけでは,まかないきれないものがある。伴う作業は格段に大きくなるが,よいものを作るために避けられない。よいコードにこそ,命は宿る。
エルゴソフト社からマックOS X用の入力プログラム「EGBRIDGE Ver.12 for Mac OS X 体験版」がリリースされている。製品版は7月27日発売。
3月に出した試用版まではカーボンアプリだったのに,今回の体験版(製品版も)からココアアプリになったとのこと。素晴らしい。クイックタイム・プレイヤーやiTunesなど,おしなべてそうだが,カーボンアプリはインターフェイス面でまごつきが目立ち,全体的に操作感が損なわれている(もちろんiCabやミント・オーディオなどのように,もともと洗練されていると不足ないのだが)。で,実際にココア化されたEGBRIDGEを使ってみると,試用版に比べて非常に違和感がない。ことえりよりも,変換効率がよいのは当然として,動作も機敏に感じるが…。
OS9で使っているユーザー辞書をきちんと変換してくれたり,一部のソフト(ARENAなど)でバックスペースを使うと入力箇所が飛んでしまうバグも改善されている。類義語変換(pic)や使い分け情報(pic)も小気味よく動いておりいい感じ。手書き文字検索(pic)も不足なく動いている。賢い賢い。発売までに時間をおいて,よい改良を行っているのがみて取れる。たくさんの会社が,ソフトのOS X移行を考えているだろうが,必要なことを見極め,ひとつひとつ実行していく姿勢があれば,よいものはでき上がるという証明,かもしれない。
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